2011.3.4 京都・元立誠小学校 トウヤマタケオ+上野洋子

ライブレポ

2011年3月4日(金)18:00 open 18:30 start→実際は18:50スタート

会場は廃校となった公立小学校の校舎。様々に利用されている会場だが、今日は正面玄関入ってすぐの元職員室。
ここの備品の年代物のピアノが今回のメイン楽器。

2部構成で、第1部が上野さん、第2部がトウヤマさん、最後に少し二人でセッション。

上野さんのお召し物は、黒のオフタートルのニットまたはカットソー(左肩から胸に色とりどりのミラー刺繍)&グレーのロングスカート、黒いタイツとショートブーツ。この靴は足でエフェクターを操作するのに邪魔なためか演奏中は脱いでしまわれた。

ステージにはピアノ、傍らにMacbook1台と、それに繋がれた小さなエフェクター、足で操作する用のエフェクターのみ。インプロなどで使われる小物類は今回は無かった。
ステージのバックは小学校の職員室の予定表の黒板(!)で、そこに雨だれのガラス窓や散る花びらなど、あっさりシンプルな映像が終始映る中での演奏。

1. 曲名不明(聴いた事があるような気も…)ピアノ+ヴォイス+Macからの音(フランス語?のニュースを読み上げるような男性の声)
2. 雨が降ってる
marsh-mallowおよび『自然現象』の曲。「くっくーくっ」の声をその場でサンプリングしてMacで再生して流しながら一緒に輪唱する上野さん。 

MC ピアノで弾き語りをするのは30年ぶりくらいかもしれません。実は私はピアノ弾き語りは苦手なんですが、今回のテーマはピアノのいろんな表情、ということで、いかにピアノを弾かずに音を出すか、みたいなことを考えてます。今日は良い悪いは別にして、「変な物を見た」と自慢できるようなコンサートにしたいと思います(笑)。

3. 庭の千草
懐かしの文部省唱歌、実はアイリッシュトラッド。グランドピアノのピアノ線の部分に、こぶし大くらいの何かの機器を二個ほど置いて、ブーンと震わすような音を出し、上野さんは椅子から立ってピアノにもたれるようにしながら歌っていた。
4. Hyakunincho 2:49 pm
『TOKYO HUMMING』より。アルバムでもちょっと緊迫感のある曲だったが、打ち込みリズムはアルバムよりハードで、不協和音なピアノとヴォイスがからんで美しくてかっこいい感じに。
5. 「つ」のうた
恐らく未発表オリジナル曲。「釣り」「つらら」「つつじ」「月」などなど、「つ」の付く言葉を集めた、ということですが、華奢なメロディが「つ」のヴォイスのサンプリングによる多重コーラスと、断片的に混じる「月夜」のイメージと相まって、何のストーリーも無いのに見事に詩情溢れる世界に。細やかなのに気が付いたら宇宙まで飛ばされてるスケールといい、いやーすばらしい。
6. グレン・グールド/モーツァルト ピアノソナタ K331番〜トルコ行進曲+ドナドナ+ひなまつり+ヘイ・ジュード 
周囲のミュージシャンにグールドを好きな人が多いので、ということで、グールドの演奏をバックにピアノを重ねるという試み。「思い切りクラシックを冒涜した内容になってしまいました(笑)」途中でトルコ行進曲になるのだが、それに合わせて上記の歌を次々に歌っていくという、すごく手の込んだ宴会芸のような展開に(笑)。
7. 京都限定宇治抹茶ババロアの歌
「京都でやるということで作った歌」
グランドピアノの弦を直接弾きながら「抹茶、宇治抹茶〜」「うっとり〜どこから食べる〜」とかもうババロアどころか人を食ってる様なナンセンスな歌でありました(笑)。
8. 月ぬ美しゃ
沖縄民謡。昔VITA NOVAのアルバムにも入ってましたね。これもまた、一人多重ヴォイスで。
MC 最近ライブ中に緊張で胃が痛くなることがあって、今日もストッパを飲んでるんですが、ちょっとは繊細なところがあったということでしょうか(笑)

9. 椎葉の春節
「最後はこの季節にぴったりの曲を」ピアノで弾いた音をハンドマイクで拾って、macで音を作って流しながら。ヴォーカルはマイク無しで。